
もう、婚活の服装で迷わない。ユニクロを活用した「服装選びの5つの原則」
はじめに:なぜ、40代になると服装選びは難しくなるのか?
40代を迎え、服装に自信が持てない。何を買えばいいか分からず、失敗を恐れて結局いつも同じ服を着てしまう…。
これは、多くの男性が直面する共通の課題である。 その原因は、20代・30代で通用した「正解」が、体型の変化や社会的な立場の変化によって、もはや機能しなくなるからだ。
この記事は、流行の服を教えるものではない。服装選びの土台となる「普遍的な法則」と、それを最も効率的に実践するための「究極のツール」を提示するものである。 この法則を知れば、服装選びという迷路から完全に抜け出すことができるだろう。
婚活成功の礎となる「服装選びの5大法則」
法則①【定番】:何を買うべきか? → 流行ではなく「定番」に投資せよ
40代の服装選びは、刹那的な流行を追うギャンブルではない。毎年変わるトレンドに振り回されることなく、常にスタイルのの中核を成す、普遍的なアイテムにこそ投資すべきだ。
選ぶべきは、時代を超えて信頼される「定番」である。それはスタイルに揺ぎない軸を与え、浅薄な流行に踊らされることのない、成熟した男性としての印象を構築する。
法則②【カラー戦略】:色をどう操るか? → ベーシックカラーを軸にせよ
そもそも、チェックシャツのような柄物は、上着やズボンとの色の組み合わせがプロでも難しいため、安易に手を出すべきではない。最も簡単で、最も洗練されて見えるルールは、全身で使う色を「3色以内」に抑えること。
そして、その色は婚活で信頼感を与えるベーシックカラー(黒・紺・グレー・白・ベージュ)を中心に構成する。これにより、コーディネートからノイズが消え、意図が明確になる。
法則③【サイズ感】:どう選ぶべきか? → 最適なサイズを探求せよ
40代の服装の7割は「サイズ感」で決まる。なぜなら、多くの男性が無意識に引きずっている青春時代のサイズ感(流行)と、現代のそれとの間には、すでに大きなギャップが生まれているからだ。加えて、基礎代謝の低下によって変化した現在の体型と、既製服が想定する標準体型とのズレも顕在化する。
この2つの「ズレ」を補正し、清潔感のある輪郭を再構築する上で、正しいサイズ選びは最も効果的な戦略となる。 重要なのは、服のシルエットと、自身の体型との最適値を探し出すことだ。ただ試着するだけでなく、「自分はLサイズ」といった思い込みを捨て、異なる複数のサイズを試すことが、他者から一歩抜きん出る最善の戦術となる。
法則④【トータルコーディネート】:どう組み合わせるべきか? → 「素材感・色調」を意識せよ
単品で良い服を選んでも、組み合わせによっては互いの要素が干渉し、全体の調和を損なってしまう。プロは、上下の「素材感」と「色調」を合わせることで、全体の統一感を出す。
例えば、上着がさらっとした素材なら、ズボンもさらっとしたものを。起毛感のある素材なら、同じく起毛感のあるものを合わせるのだ。
法則⑤【プラスアルファ】:どう差別化するか? → 婚活では「ジャケパン」を加えよ
服装の基本を整えた上で、最後の仕上げとして「プラスアルファ」の要素を加えることで、印象はより際立つ。女性の場合、それはアクセサリーやスカーフなどである。
では、婚活というTPOにおいて、40代男性が加えるべき究極の「プラスアルファ」とは何か? マッチングアプリ・ペアーズ創業者の赤坂優氏が行ったビックデータ解析によれば、婚活の第一印象では「さわやか・上品・知的」という「警戒心を与えない要素」と、「決断力」といった「男性的リーダーシップ」が求められるという[1]。
この2つを高い次元で両立させる服装こそが「ジャケパン」なのだ。スーツの信頼感を継承しつつ、休日のリラックス感を演出する。これこそが、40代の婚活における究極の「プラスアルファ」である。
究極のソリューションとしての「ユニクロ」
40代の勝負服は「ユニクロ」で完成する

5つの原則を理解したあなたへ。「じゃあ、具体的にどうすれば?」という問いへの最終回答を提示しよう。「ユニクロ」である。 あなたは、ユニクロを「ただの服屋」だと思っていないか? しかし、その認識こそが、あなたを「その他大勢」に埋もれさせている根本原因だ。
今のユニクロは、エルメスの元デザイナー、クリストフ・ルメールの新作発表がファッション界の話題をさらう、トレンドの「発信源」なのである。 我々が提示した「服装選びの5つの原則」を、最も簡単かつ低リスクで実践できる究極のツールが「ユニクロ」なのだ。
1. 究極の【定番】:
ユニクロの根幹にあるのは「LifeWear」という思想だ。それは、あらゆる人の生活を豊かにするための、シンプルで高品質な普段着。だからこそ、その商品は必然的に、時代に左右されない「定番」が中心となる。
2. 必然の【ベーシックカラー】:
「LifeWear」の思想に基づき、着回しの効くベーシックカラー(黒、紺、ベージュ、グレー、白)の商品が充実している。例えば、大ヒット商品である「感動ジャケット・パンツ」は、この基本色だけで構成されている。
3. 完璧な【サイズ感】の実現:
豊富なサイズ展開と、全国どこにでもある店舗での試着により、あなたにぴったりの「サイズ感」を、誰でも簡単に見つけ出すことができる。迷ったら2サイズを試着し、店員さんの客観的な意見を聞くことで、「自分はLサイズ」といった思い込み(バイアス)を排除できる。
4. 最強の【トータルコーディネート】
教科書:
公式サイトやアプリを見れば、プロが監修する公式スタイリングや、全国の店員によるリアルなコーディネート例が無数に掲載されている。商品の組み合わせ方から着回しまで、「トータルコーディネート」を学ぶための最高の情報が、そこにはある。
5. 婚活の【プラスアルファ】を網羅:
婚活の勝負服である「ジャケパン」スタイルは、まさにユニクロの独壇場だ。高機能なジャケットとパンツのセットアップが、驚くべき低価格で手に入る。
結論:
これだけの要素が揃っていながら、ジャケット、パンツ、インナーを一式揃えても1万5千円以下という圧倒的なコストパフォーマンスを誇る。
もはや「ユニクロで買わないこと自体が、あなたの損失である」と断言できる。
購入時に陥りがちな2つの「思考の罠」
【思考の罠①】:思考停止させる、カラーコーディネーター
ここで一つ、注意喚起したい。服装に悩む婚活男性を狙った、高額な買い物同行サービスが存在する。特に危険なのが、メンズファッションの知識が乏しいカラーコーディネーターが、「フォーシーズンズ・メソッド」のような海外製の診断を杓子定規に当てはめるケースだ。
私のクライアントにも、「秋」と診断され、ベルトから靴まで全身を緑と茶色で固められ、まるで「ちんどん屋」のようになっていた人がいた。これは、消費者の知識不足と不安に依存したビジネスモデルと言える。
【思考の罠②】:時代遅れの服を売りつける、提携コーディネート業者
もう一つの罠が、結婚相談所と提携するコーディネート業者だ。彼らは初回のコンサルで「あなたの体型は特殊です」と不安を煽り、自社企画の時代遅れなセミオーダー品を高額で売りつける。
なぜ、相談所がそんな業者を紹介するのか?その答えは、多くの場合、紹介料(キックバック)を前提とした、相談所と業者の提携関係にある。
私自身、過去にある業者との契約書で「紹介元の相談所に1万円をキックバックする」という一文を実際に目にしたことがある。

実際の婚活服コーディネート業者との契約書に記載されていたキックバック(紹介手数料)の条項甲が乙に対し、新規顧客を直接紹介し、当該顧客が衣類等の乙の取扱商品を乙から購入した場合の紹介手数料…1万円(消費税別)
これが全てを物語っている。これは、情報の非対称性を利用した、消費者にとって著しく不利な取引構造である。
まとめ:服装は、身を守る「戦闘服」である
「5つの法則」という思考の土台と、「ユニクロ」という究極のツール。この2つがあれば、もう服装で迷うことはない。
婚活とは、厳しい評価の目に晒される戦場だ。そこで身にまとう服装は、人間性を伝えるプレゼンテーションなどという生易しいものではない。
それは、不要な誤解や減点を防ぎ、その人自身の価値を正しく伝えるための「戦闘服」であり、「防弾ジャケット」なのだ。
次のステップ
外見戦略の土台となる服装は、これで万全だ。しかし、人の印象を決定づけるもう一つの重要な要素が「髪型」である。 特に40代の男性にとって、髪型は若々しさと清潔感を両立させるための最重要課題と言える。
次の記事では、その「40代の髪型」に関する具体的な戦略と最適解を提示する。 → 記事『世界王者が、私だけにそっと教えてくれた「-7歳」を実現する髪型の2大セオリー』へ
出典:
- [1] 赤坂優「NewsPicks記事・恋愛ビックデータ」(2015年7月)