
【厚労省データ分析】40代男性の婚姻歴は、若い女性との結婚確率にどう影響するのか?
はじめに:「離婚歴は不利」という常識は、データ上でも正しいのか?
当サイトの記事が提示する「離婚歴は不利ではない、むしろ有利ですらある」という常識とは逆の主張は、何を根拠としているのか。
この記事は、その主張の真偽を読者自身が判断できるよう、厚生労働省「人口動態調査」の生データを加工せず提示する「分析レポート」である[1]。 まず40代全体での比較、次に年齢層別の詳細、最後に追加変数として「子供の有無」の影響を見ていく。
40代全体での比較 ―「初婚」vs「再婚」
厚生労働省の婚姻データを基に、40代男性の婚姻歴(初婚/再婚)が、相手女性の年齢にどう影響するかを直接比較する。
相手が20代女性のケース
40代で結婚した男性のうち、相手が20代女性であった割合は、初婚男性が11.5%であるのに対し、再婚男性は15.3%と、再婚男性の方が約1.2倍高いという事実がある。
相手が30代前半(34歳以下)女性のケース
相手を34歳以下に広げた場合でも、初婚男性32.5%であるのに対し、再婚男性は34.6%と、同様に再婚男性が初婚男性を上回る傾向が見られる。
年齢層別での詳細分析
この「再婚有利」の傾向が、40代前半と後半で一貫して見られる、構造的な現象であることをデータで確認する。
40代前半(40~44歳)の詳細データ
40代前半において、再婚男性は初婚男性に比べ、若い女性と結ばれる確率が統計的に優位であることが明確に示されている。
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相手女性の年齢 2642_eda185-f4> |
初婚男性の確率 2642_be6cb4-a7> |
再婚男性の確率 2642_c12260-65> |
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20代 2642_03bee3-e2> |
11.5% 2642_eba2f8-d9> |
15.3% 2642_4f1cb6-3a> |
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34歳以下 2642_2f4894-b4> |
32.5% 2642_086f7c-62> |
34.6% 2642_5ebf7f-69> |
40代後半(45~49歳)の詳細データ -「逆転現象」は決定的となる
40代前半の表が示した「兆候」は、40代後半において、もはや「傾向」ではなく「決定的な差」として表れる。その統計的な事実を、以下のグラフで視覚的に確認する。

追加分析 ―「子供の有無」という変数
「子連れ」に対する一般的な懸念
一般的に「子供の存在」は、再婚活において不利な条件と見なされがちである。
データが示す逆説的な真実
しかし、ある婚活サービスの成婚者データによれば、離婚経験者で「子アリ同居」の男性は、未婚者(子なし)に比べて1.4倍も成婚しやすいという、さらに意外な事実が存在する [2]。 これは、シングルファーザーとしての子育て経験が、人間的な魅力や責任感の証明として、市場でポジティブに評価されている可能性を示唆する。
結論:データが破壊する「常識」
厚生労働省の「人口動態調査」のデータは、40代男性の婚活市場において、「再婚」男性が「初婚」男性に比べて、一貫して若い女性と結婚しているという事実を示している。
このデータは、「離婚歴=不利」という単純な思い込み(バイアス)が、市場の実態とは異なることを証明する。重要なのは婚姻歴そのものではなく、その経験を通じて培われた別の価値である可能性を示唆しているのだ。
この逆説的な現象の背景にある「経験価値」や、あなたが本当に解くべき課題については、こちらの記事で詳しく解説している。
→ 婚活における「40代の離婚歴」というハードル ― あなたが本当に解くべき課題は何か?
出典:
[1] 厚生労働省「人口動態調査」(2025年6月)
[2]株式会社IBJ「2022年度版成婚白書」(2023年5月)